ライターを目指すなら知っておきたいWeb編集者の仕事って?

最近よく「Web編集者(エディター)は必要か」が議論になります。雑誌や書籍などでは編集者の存在は不可欠ですが、ウェブコンテンツにおいては、「ライターのみ」であることがほとんど。たとえば、こうして私が書いているブログ(コンテンツ)に対して、もちろん編集者はつきません。それでも世の中に出てしまいますし、コンテンツのひとつとして成立してしまっています。

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なのでウェブメディアで「Web編集者がいる」という媒体は決して多くありません。どれだけたくさんのコンテンツを、どれだけ安く作れるかを命題としているので、むしろ編集者をつけるより、一般ユーザーを巻き込んで安価で作らせる、他のコンテンツをキュレーションしてくる、そうしたことが当たり前のように行われています。

ウェブコンテンツにとって必要なのは質より量。となると、Web編集者はやっぱりいらない存在なのです。

が、先日、ウェブコンテンツを制作している会社に務めている友人と会い、彼女の会社は従業員10名ほどの小さな会社なのですが、「編集者を探している」という相談を受けた折りに、こんな話を聞きました。

「これまでコンテンツを書かせるのはライターにまかせていたんだけど、編集者をつけてみたんだ。そしたらPVが格段に上がって。で、もっと編集者をつけたほうがいいって話になったから、何人か編集者を追加で採用したんだけど、やっぱりこれまでとは比べ物にならないほど数字がいいんだよね。てことで、誰かいい人いない?」

私が思ったのは「そりゃ、編集者がいたほうがクオリティはあがるんだから、当然コンテンツの数字はよくなるでしょ。でも、量産するにはやっぱり編集者を入れるのは大変じゃない?」

すると、彼女からこんな答えが。

「いや、編集者にやってもらっているのは、ライターから上がってきたコンテンツのタイトルを手直しするだけ。あとは記事本文をざっと見て、気になる部分だけ修正させる程度。なのに、これまでよりウケが全然違うんだよね。特に雑誌を作っていた編集の人だとタイトルの付け方一つでもセンスが違うよ」

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今後はWeb編集者が求められる時代に?

「編集者」と聞くと、企画段階からコンテンツに対してガッツリと踏み込んで姿をイメージしがちですが、もしかするとWeb編集者という仕事は、彼女のいうような形で今後スタンダードになっていくのかもしれません。

また、こうした“簡単なお仕事”のWeb編集者だけでなく、たとえば大手のメディアでは積極的にかつて出版界で名物編集者だった人たちを囲い込む動きも出てきています。これはクオリティというものが、これまで以上に数字に現れ出しているという証拠とも言えます。スマホ時代になったことでSEOよりもコンテンツの質が求められているとも考えられます。さらにはWeb時代の若い編集者なども注目されていたり。

そして実はこの話、Webライターを目指す人にとっても重要なことで、簡単な話、Webライター兼Web編集者が今後、求められると思うのです。

ライターとしてコンテンツを量産するけれど、書きっぱなしではなく、編集者目線でクオリティも上げる。ウェブで活動する“物書き”としては、それらが当たり前のように求められる時代に突入しているような気がします。

これからフリーライター、とくにWebライターを目指している人は、Web編集者としての活動も視野に入れてみる。それが活躍するための近道かもしれません。ライターとしてスキルアップするための情報を集めるだけでなく、「編集者とは何なのか」も学んでみてはどうでしょうか。

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