今、働き方について改めて議論されていますね。
ブログでもいろんな意見が出ています。
私はフリーライターという仕事なので、それこそ締め切りがタイトな時は連日徹夜なんて当たり前。
いまでこそ仕事の量も質もコントロールできるようになりましたが、ライター駆け出しのころは無茶に仕事を引き受けすぎたり、締め切りがまるでミルフィーユのように幾重にも重なったりで、1日平均2時間睡眠の毎日もありました。
急に頼まれて、急に仕事に向かわされ、急に締め切りを言い渡され……ライターだけじゃなく、フリーランスで仕事をしている人の多くは、立場的にどうしても弱いので、一歩間違えると仕事がブラックになりがちです。
とはいえ会社員とは違い、誰も守ってはくれない。自分のことは自分で守らなきゃいけない。
ただ、不思議とフリーランスの仕事ってブラックではあるのに鬱にはなりにくい気がするんです。私だけかなと思いきや、まわりを見渡してみても仕事は大変でも思い詰めている人は少ない。
そこで、いつ明日からご飯が食べられないかもしれないという不安を常に抱えているはずのフリーランスなのに、なんで平気でいられるのか、というのが今回のテーマです。
フリーランスには「切り札」がある
会社員とフリーランスを比べた時、フリーランスのほうが恵まれていることって
- 毎日同じ職場に行かない
- 毎日同じ時間に行かない
- 仕事は自分で選べる
- 残業という概念がない
- 嫌な上司がいない
- 休みは自分で決められる
…というようなことが挙げられます。
もちろん、そんなに甘いわけではなく、ちゃんと自分で決めて動かなきゃお金が稼げないし、仕事が上手くいかないからといって心配してくれる人もいません。場合によっては休日ゼロなんてこともあります。
ただ、この「最終的には自分で決められる」「いつでも嫌なら仕事を辞められる」という切り札というか、感覚的なことなんですが、文字通り「私はフリーなんだ」という気持ちが、会社員の方よりも圧倒的に気持ち的に楽になれる要因かなー、と。
(実際は、断れない仕事ばかりだったりもするのですが…泣)
責任は自分にあるという「無責任さ」が仕事を楽にする
それと、フリーランスとしての仕事だと「責任は自分」っていうのも、実は案外気楽なものです。
会社員の場合、仕事が上手くいかない時「私のせいで同僚や上司に迷惑がかかる」「会社に損害が…」みたいな気持ちになりがちですよね。そうして、最終的に自分を責めることになる。
でも、フリーランスはというと、取引先とチームを組んでいても、やっぱりどこか他人だからか、仕事が上手くいかない時には、まず「仕事が切られたらどうしよう」という気持ちになる。つまり、自分のことを真っ先に心配する。
ここがけっこう大きな違いだと思っていて、あくまで私の偏見ですが、仕事で落ち込みやすい人って「良い人が多い」という印象なんです。
まず、まわりのことを気遣っちゃう。そこで大きくなったフラストレーションが最終的に自分に向いていくから、ダメージが大きくなる。フリーランスなら、まわりへの配慮を経由しない分、自分を責めることがあっても、被害が大きくならない。
何が言いたいかというと、今は誰もがフリーランスになれる時代。みなさんは「仕事がツラかったらフリーになればいいや」という切り札を持っているわけです。
本当にフリーランスになるかは別として、そういう気持ちでいるだけで、ずいぶん楽になるのでは?
というのも、私も以前は会社勤めしていた時期があって、ツラい時は「いつでもやめて独立してやるからな」と思って乗り切っていました。(それでも、今思えばそうとう病んでたけど)
そして、どうしても会社に耐えらず、身体を壊したり、自ら命を断つという最悪な展開になるくらいなら、本当にフリーランスになっちゃえばいい。
よくフリーランスの成功者たちは「今すぐ会社なんて辞めてフリーになれ!」ということを口にしますが、それは挫折したことがない天才の戯言であり、はっきりいって甘い世界ではないです。
私のような凡人は、日々「会社に勤めていたら、どれだけ楽だっただろう」「ボーナスもらいてぇー」「有給休暇?何そのユートピアみたいな制度。うらやましい!」と後悔しております。
フリーランスになれば別の悩みもたくさん生まれます。
しかし、もしも本気で会社勤めがツラい、このままじゃ病んでしまうというのであれば、働き方を変えるべきだし、その選択肢のひとつとしてフリーランスの道を選んでみることは、決して間違っていないと思いますよ。
あ、忘れてた。ここまで書いてきて触れていませんでしたが「とにかく仕事が楽しい!」というのもあるでしょう。なので、次回は改めてフリーライターの仕事の楽しさについて書こうと考えていますが、今日はこのへんで。