このままフリーライターとして何も書けない状態でいいのか
今回はフリーライター初心者に向けた話。
みんな今、戸惑っていると思うんですよ。webからライター稼業をスタートさせることが当たり前の時代なのに、webで何かを書くことに慎重にならざるを得ない状況。ライターだけではなく、最近はブログをやっている人も同じように感じているかもしれません。フリーライターという職業で食えない、書くことがつらい、もうやめたいなんて人もいるかもしれません。
「無知な自分が、こんなテーマを書いてもいいのだろうか?」
信頼性、信憑性のない情報を垂れ流すメディアの問題はまだ解決したわけじゃなく、現在進行形で議論されています。そして、たぶんこの問題は完全に解決することはないでしょう。
でも、このままフリーライターとして何も書けない状態でいいのか。フリーライターとして食えないまま廃業してしまうのか。
しっかりと勉強して、なんらかのスペシャリストになって、それからじゃないと書くという行為は許されないのか。
……いろんな意見があるだろうし、正解はわかりません。
ただ、私はそれでもあえて「好きなことを書こう!」と言いたい。
それは「好き勝手に」という意味ではなく、「好き=LOVE」の意味で。
自分が興味があること、気になること、面白そうだと思うこと……「好き」なことを書くことはきっと悪いことじゃない……ですよね?(最近、こう言い切ることに自信がなくなってきた)
荒れ放題のwebだから、改めて「詳しいこと」が求められているけど、じゃあ大学教授の論文が最高の読み物かというと、別にそんなことはない。時として「好き」は「詳しい」を超越することもある。
そもそもライターなんてのは「知らないこと」への好奇心を原動力に生きる人間じゃないかと個人的には思っています。
だから詳しくなくていい。でも、その分、とことん取材する!
それなのに、紙からwebになるにつれて、ライターに取材がなかなか許されないようになって、だから他所からパクってきて……おかしいことになっちゃってる。
そりゃコストを考えるとなかなか取材はやりにくいものです。3000円の原稿料で十分な取材はできないし、私だってしたくない。フリーライターとして生きていくのがつらい、やめたいと思うのもわかります。
けど、だからこそ「好き」なことをやるべきだと思うんです
たとえ一本分の原稿料は賄えなくても、好きなものへの取材や調査ならばそのあといくらにでもお金に化けることだってあります。(それを人のせいにするのでなく、うまく立ち回るのが稼ぐフリーライター!)
むしろお金にならなくてもいい。それくらいの好奇心を持てるもののほうが、最終的にはお金になるもの。フリーライターとして食べていけるようになるもの。
あんまり好きな言葉ではないけど、取材や調査の「コスパを高める」ことが重要じゃないかと。
もうどっかから無料で拾ってきた情報をテキトーにまとめるだけでウケる時代じゃない。今はたとえ詳しくなくても、好きだから一生懸命に調べて、人から取材して、そして形にする。(ここで注意したいのは、別に一生懸命やれば良いものができるわけではないということ。一生懸命なんて当たり前のことで、そこからのいかに自分なりのアイデアを詰め込めるかにかかっている!)
好きこそ物の上手なれです。
そんなに簡単にいくかー!という嘆きもあるでしょう。私も実際、駆け出しの頃はやりたくない仕事、たくさんしました。フリーライターとして食えない時期もありました。やめたいと持ったことはないけど、つらいと感じる時は今だってまだまだあります。
だけど「好きなことを書こう!」
そんな想いが前提としてあるかないかで、この先フリーライターという職業を続けていけるかどうかに大きく関わってくる気がします。