稼げるフリーランスになるには「営業マン」より「広告マン」を目指すべき

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フリーランスは「お金を持って来れる広告マン」になるべし

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前々回のブログでは【編集者が知る「稼げるライター」と「稼げないライター」の違い】というタイトルで、特に雑誌媒体で活動するライターについて書いてみましたが、今回も雑誌を中心としたフリーライターについてです。

ただ、今回のケースはWeb媒体で活動しているフリーライターや、同じくフリーランスで活動するカメラマンやデザイナーにも通じる話なので、もしご興味があれば目を通していただければ幸いです。

よくフリーランスで稼ぐには、とにかく「営業」が重要と言われています。

いかに自身を売り込んで、たくさんの媒体から仕事をもらえるようになるかは、フリーランスとして生きていく上では、とても重要なことであるのは間違いありません。しかし、やみくもに「私を使ってくれ!」と営業をかけるのは正直大変ですし、媒体側としても、何の実績もないのに急に売り込まれても困ります。

営業上手なフリーランスの方なら、あれこれと上手いように自身を使うメリットを力説し、なんとか使ってもらえるようになるでしょうから、「稼げるフリーランスは営業が上手い」なんて話を聞いたりもしますが、そう誰もが上手くいくものでもありません。

で、私がこれまでの経験から感じたのは、稼げるフリーランスになるためには「口の上手い営業マン」ではなく、「お金を持ってくる広告マン」を目指すべき、だということなのです。

「ひとり広告代理店」になって、クライアントと媒体をつなぐ

単刀直入に言うと、フリーライターとして「企業(スポンサー)からタイアップ企画をもらって、それを媒体に持っていけ!」ということ。

まず雑誌などの紙媒体の話からすると、どこも出版不況と言われるように、今、どこの雑誌でも制作費が逼迫してます。 出版社の営業も苦戦していて、代理店も売れない雑誌にわざわざ広告費を出したくないから、あまり力を入れてません。広告も入りづらく、雑誌も売れない。要するに「お金がない」のです。

そこで、フリーライターとして、「ひとり広告代理店」となり、雑誌の編集者に「1ページ○○万円で○○企業の商品を記事内で紹介してほしいって話があるんですが、書きましょうか?」と提案すると、意外や意外、食いついてくるのです。

ただ、これにもちょっとしたコツがあります。

知り合いの女性ライターの話を例にあげてみます。彼女は女性向けのファッション誌で定期的に書いているのですが、そこで健康やダイエットなどの記事を担当することが多く、ある健康食品メーカーの人と懇意にしていて、ダイエット商品のタイアップ記事を提案されました。

しかし、そのままそ女性ファッション誌にタイアップ記事を載せようと思ったところ、すでにそういった広告はたくさん入っていて、わざわざタイアップ記事を載せる必要性はないと断られたそうです。

あえて「商品と関係ない媒体」に持っていく

普通ならここで「残念でした」となるところですが、彼女が次に起こした行動は、まったくターゲットとは違う男性向けの媒体に同じ話を持っていったのです。

すると「これまでそういったダイエット商品の広告はもともと需要がないと取っていなかったけど、1ページでお金がもらえるなら」と即OK! クライアント側も「女性誌ほどは出せないけど、やってみたい」と記事にすることができました。

ライターとしては、年々ページ単価が下げられている現状で、こうしたケースでは仕事を持って来たということで、破格のギャラを要求できます。これはイケると踏んだ彼女は、同じ案件を新聞媒体にも持っていき、そこではさらに高額の原稿料で、しかも定期的な連載をゲットして、媒体もクライアントも、そして自分もウハウハという状況を手に入れました。

つまり自分一人で動けるからこそ、あえてニッチなところへ「ひとり広告マン」として、話を持っていくのが、非常に有効なのです。

詳しくないから書けないという心配は不要

こうしたケースでは、専門性は必要ありません。例えば「パチンコライター」というと、あなたはどんなライターを想像するでしょうか。専門雑誌で情報を書いたり、さらには地方のテレビ番組などに出演したり、ホールに営業に行ったりなどの仕事をしている人たちだと思うかもしれませんし、とにかく「詳しい」ことが条件だと思いますが、なにもこういう人たちでなくて、パチンコについて書くライターとして、稼ぐことは可能なのです。

専門誌にはすでに大量の広告だったり記事はあるので、あえて違う媒体を目指して、「来月新しい機種が出るから、メーカーが1ページ記事に出来ないかって言ってるんだけど、どうですか?」と話を持っていきます。




でも、詳しくないから書けないし…と思うかもしれませんが、心配はいりません。専門誌ではないのだから、詳細な攻略法だったり、他の機種との比較などの情報はいりません。クライアントも媒体も、そして読者にとっても「なんだか面白そうだからやってみたい」という記事が必要なのです。なんなら「素人のライターがやってみた!」という切り口でもかまわないのです。

他にも、テニスの錦織選手の大活躍でテニスブームだからということで、スポーツメーカーからラケット商品の話を高齢者向けの経済誌に話を持っていったり、女性に大人気のキッチン用品の話をサッカー専門誌に持っていったり、やりかたはいろいろとあると思います。

Webライターやフリーカメラマン、フリーデザイナーでも!

これは雑誌媒体だけでなく、Web媒体を相手にしても有効だと思います。というのも、今、どのWeb媒体でも「ネイティブアド」だったり「スポンサード記事」と呼ばれるような、いわゆるPR表記のついたコンテンツの拡充を図っています。

通常の記事と同じ形式で、商品を宣伝するコンテンツというやり方は、今後ますます増えていくと思いますので、Webを中心に活躍しているライターでの人でも同じように狙っていけると思います。(ただ、Web媒体に関しては、上記のようなニッチよりも、より専門性が求められる気はしますが)

また、「ひとり広告マン」としてのやり方は、何もライターだけに限らずフリーランスで活動するカメラマンやデザイナーなどの方にも有効だと思います。媒体側から言われたままに仕事をするのではなく、

「こんなおいしい話があるけど、私に撮影させてくれませんか」

という自らがお金を持ってくる働き方が、フリーランスとして稼ぐためには非常に重要なのです。

意識することで今後のフリーランスとしての収入は増えていく

「でも、私、そもそもメーカーとのつながりがないんだけど…」

という方もいらしゃるかもしれません。もちろん未経験の場合や、現状の人脈が多くないのであれば、初めはそうだと思います。大切なのはこの先です。

今後、仕事をしていく上で、こうした「ひとり広告マン」になるという意識を持っていくことで、その後のフリーランス人生の収入はだいぶ変わっていくはず。大切なのは普段の人付き合いでこうしたケースでも稼げるということを「意識」することです。

フリーライターになりたいと思うと、どうしても「書く」ことや、媒体に「営業」することにばかり気がとられがちですが、「広告マン」になることも非常に重要なのです。自分とは関係ないジャンルと無視するのではなく、いろいろと書籍などで勉強してみることもおすすめです。

フリーランスで活躍している人の中には、けっこう広告代理店出身の人が多いもの。もちろん文章が上手かったり、クリエイティブな発想があるからというだけでなく、こうした「お金になる仕事を持って来れる」というスキルがあることも、彼ら彼女らが活躍できる理由なのかもしれません。

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