ライターにとって「誰に取材するのかを考える」ことは重要な仕事

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取材先を考えるのもライターの仕事

ライターの仕事をしていると、常に迷うのが「取材先」の選定です。

誰に話を聞くかで、記事は大きく変わってしまうだけに、ここはきちんと考えなくてはいけません。

編集者のほうから「この人に取材お願いして」と言われることも多いですが、「この人に取材したら面白くなる」と自分から提案したり、「そっちよりもこっちの人のほうがいいんじゃないですか」と意見を言えるようになったほうがいいです。

で、気をつけたいのは、「詳しい人や偉い人に取材するのが、必ずしも正解ではない」ということ。

例えば、もしもあなたが仮想通貨についての記事を担当することになったとします。

仮想通貨は今後どうなるのか、どんな仮想通貨が狙い目なのか、について話を聞きたい。

この時、ただ闇雲に「金融関係の専門家とか銀行出身の大学教授に話を聞けばいいや」ではいけません。

よくありがちなのが、とりあえずネームバリューのある専門家に話を聞けば記事として成立する、という勘違い。

10年以上前ならそれでもよかったかもしれないけど、今ではそれじゃあ読者は満足してくれない。満足してくれないというのは、情報としての価値がないということ。

もちろん、話に詳しくてネームバリューのある専門家に話を聞けるのなら、それはよいのですが、ただ単に専門家という肩書きだけで決めてしまうと、悲惨なこともありえます。

いざ取材をしてみたら「仮想通貨は普及しませんよ」の一点張りで、仕組みは分かっていても全然仮想通貨に詳しくない。ブロックチェーンとはどんな技術なのかについてはすごく饒舌に語るけど、あえてこの人に聞くような内容でもない。そもそも聞いてみれば、ご自身はビットコインすら持っていない。

これは別に取材相手が悪いわけじゃなくて、完全にこちらのミスです。

むしろ、肩書きはなくても、今回のケースなら、実際に仮想通貨の取引をしている一般人に取材したほうが、情報価値の高いものになったかもしれません。

(あえて、詳しくなくてもご意見番的な人にコメントをもらうというのもありますが、今の時代ではどっちかというとテレビ的な手法かな。ただ、面白くなることも多いです)

プロのライターとして、出版社やWEBメディアなどの媒体で活動していると、普通の人では受けてくれないような著名な方に取材を申し込めるというメリットは確かにあります。

最近はどの媒体も一般ブロガーとの戦いだったりしますから、そういう面で著名人への取材を通して、信頼性やネームバリューで差別化を図るのも得策ではあります。

ただし、いちばん大切にしなくちゃいけないのは、その記事が読者にとって本当に有益なのか、ということ。そして、他にはない独自でユニークなものになっているかということ。

なので、自分の記事はどんな読者が読むのか、どんなテーマなのか、しっかりと考えた上で、どんな人に取材して話を聞くべきなのかを考えることは、ものすごーく重要なのです。

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